考えてみると、当たり前のことです

鍵屋の仕事は、鍵を持っていない人のために、鍵を開けることです。

ここに、この仕事の危うさがあります。「開けてください」と言ってきた人が、本当にその家の人なのか。私たちには、それを見た目で判断する方法がありません。確認せずに開けてしまえば、鍵屋が空き巣の手伝いをすることになります。

だから確認します。そしてこれは、業界の慣習や当店の方針ではなく、法律に書かれていることです。

法律に、はっきり書かれています

2003年に「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」という法律ができました。ピッキングによる侵入盗が社会問題になったことを受けたもので、ピッキング防止法とも呼ばれます。

この法律の第10条に、鍵を扱う業者の責務が書かれています。

特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律 第10条(錠取扱業者の責務)

建物錠の販売、取付け及び特殊開錠を行う営業を営む者は、建物錠を販売する相手方に対して当該建物錠の防犯性能を正確に説明するとともに、顧客の依頼に応じて建物錠の特殊開錠を行うときは、その者の氏名及び住所を確認するよう努めなければならない。

「特殊開錠」とは、この法律の言い方で「施錠された錠を、本来の方法によらないで開くこと」を指します。つまり、鍵を使わずに開けること。鍵屋が呼ばれてやることが、まさにこれにあたります。

あわせて注目していただきたいのが、条文の前半です。「防犯性能を正確に説明する」ことも、同じ条文で業者の責務とされています。売りたいものを勧めるのではなく、その錠前が実際にどれくらい守れるのかを正直に説明する。これも法律の求めるところです。

道具を持つこと自体が、制限されています

この法律には、もうひとつ大事な定めがあります。解錠の道具は、誰でも持てるわけではありません。

同法 第3条(特殊開錠用具の所持の禁止)

何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、特殊開錠用具を所持してはならない。

「正当な理由なく持っているだけで違反」です。使ったかどうかは関係ありません。違反すると1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。正当な理由がないと知りながら売ったり譲ったりした場合は、さらに重く2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金と定められています。

さらに第4条では、ドライバーやバールのようなごく普通の工具であっても、一定のものを隠して持ち歩くことが、正当な理由がなければ禁じられています。

つまり、こういうことです

鍵屋が解錠の道具を持てるのは、「業務」という正当な理由があるからです。その業務として認められるために、依頼者が誰かを確認する責務が課されている。道具を持てることと、確認することは、ひと続きの話なのです。

ご用意いただきたいもの

お待たせしないために、お電話の時点でお伝えしています。手元にあれば、次のものをご用意ください。

  • 運転免許証。閉め出しで手元にない場合は、解錠後にご提示いただければ結構です。
  • そこにお住まいであることが分かるものは、特に書類はいただいていません。表札など、その場で分かるもので確認しています(何かおかしいと感じたときだけ、写真で記録を残すことがあります)。
  • 賃貸にお住まいの場合は、先に管理会社・大家さんへご連絡いただき、交換の可否をご確認ください。合鍵をお持ちでない場合は、既存の鍵を壊しての対応になることがあります。費用はオーナー様・入居者様のご負担がおよそ半々で、鍵の紛失など入居者様の事情による場合は入居者様のご負担になることが多いです。
  • お車の場合は、運転免許証でご本人確認をします。車検証の所有者確認はしていません。

逆に、気をつけていただきたいこと

ここまでの話は、裏を返すと業者を選ぶときの判断材料になります。

何も確認せずに開けようとする業者には、注意してください

身分証も見ず、住所も聞かず、その場で開けてしまう。手軽に見えるかもしれませんが、その業者は、あなた以外の誰かに対しても同じことをします。 あなたの家の鍵を、同じ手軽さで開ける可能性があるということです。

あわせて、作業を始める前に金額を示さない業者にもご注意ください。開けてしまってから高額を請求されるという相談は、実際にあります。当店はお見積りにご納得いただいてから作業に入ります。始めてから金額が変わることはありません。

手間をかけていただく分、こちらも果たします

確認をお願いするということは、こちらもその責任を引き受けるということです。

当店は津久見で40年以上、同じ場所で商売をしてきました。ガソリンスタンドを併設した店舗があり、店主が直接うかがいます。名乗って、顔を見せて、確認して、開ける。それができる相手にだけ、鍵を開けてもらってください。

鍵のことでお困りのときは、お気軽にお電話ください。
ご用意いただくものも、お電話でご案内します。お見積りは無料です。

0972-82-0112

※ 本文中の条文は、特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律(平成15年法律第65号)によります。刑名は2025年6月1日施行の刑法改正により、懲役・禁錮が拘禁刑に一本化されたものを記載しています。