まず、見ていただくのが早いと思います

動画: 完成した機関車の走行(音が出ます)

この機関車は、製作におよそ3年かかりました。図面から起こし、材料を買ってきて、旋盤とフライス盤で一点ずつ削り出しています。

工房の作業台に広げたペンシルベニア蒸気機関車の製作用図面
ファイルに収めた製作用の図面。1/16スケール、89mmゲージの全体図です。
工房で使い込まれた参考書の表紙を収めた製作資料ファイル
参考書の表紙をコピーして収めた製作ファイル。汚れや傷も、工房で使い続けてきた跡です。

参考資料: 『生きた蒸気機関車を作ろう―図解ライブスチーム入門』(平岡幸三、機芸出版社、1993年)

製作期間約3年
部品点数およそ1000点
全長約95cm(950mm)
縮尺/軌間1/16スケール(89mmゲージ)
動力石炭を焚いて、実際に蒸気で走ります(電動ではありません)
使った工作機械旋盤・フライス盤

削るところから、始まります

機械を作ると言うと、部品を取り寄せて組み立てる作業を思い浮かべる方が多いと思います。そこは始まりですらありません。

鉄の棒を旋盤にかけ、狙った径まで削る。穴を開け、ネジを切る。合わせてみて、渋ければまた削る。この機関車のネジは、市販のものを一本も使っていません。

動画: 鉄の棒からネジを削り出し、一本一本すべて製作しています。

これが、鍵の仕事とどうつながるのか

まったくの趣味です。仕事ではありません。ただ、やっていることは驚くほど似ています。

合鍵を作る作業も、削って合わせる仕事です

機械で削り出したあと、実際に挿してみて、引っかかりを確かめ、また少し削る。0.1ミリ単位の話で、ここは機械任せにはできません。「削りすぎたら戻せない」という点も、機関車の部品作りとまったく同じです。

錠前の修理も同じです。開かなくなった錠前を前にしたとき、中の部品がどう噛み合っているかを頭の中で組み立てられるかどうかで、できることが変わります。分解しなくても、外から動かしてみて内部の構造を推測する。これは機械を知っている人にしかできません。

江戸時代、日本の錠前を作っていたのは刀鍛冶でした。戦がなくなって仕事の減った鍛冶職人が、その技術で錠前を作りはじめたのです。鉄を思ったとおりの形にできる人が、錠前を作る。順序としては、そちらのほうが自然なのかもしれません。

店にお越しの際は、声をかけてください

機関車は店の棚に、レールと枕木を組んだ台ごと据えて飾っています。ご覧になりたい方は、遠慮なく声をかけてください。合鍵をお待ちいただく数分のあいだ、退屈しのぎにはなると思います。

鍵屋の店内の棚に、レールと枕木を組んだ台ごと飾られた自作の蒸気機関車。下の棚には錠前の在庫が並ぶ
店の棚に飾っている実物。炭水車まで連結した状態で、レールごと据えてあります

鍵のことでお困りのときは、お気軽にお電話ください。
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